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技術と装飾様式の変遷 近代期:1959年-1987年 







近代期:1959年-1987年

リモージュに天然ガスが施設されたことは、石炭焼成窯が設置されたときと同様の大きな変化をもたらしました。この新しい燃料は円筒窯焼成に関わる難題のすべてを解消しました。円筒窯は解体され、変わりに7m2の小さい窯が設置され、後にトンネル式連続焼成窯が導入されました。

成形機は10倍も早い「Rollers」機に取って代わられました。動機も後に高出力のプレスに取って代わられると予想されます。工場内のすべての運搬は、パレット、ゴンドラあるいはベルトコンベアが使用されています。従来の浸し施釉法は、より効率のよい施釉方法に代わっています。装飾も時代とともに変化。古い会計法や帳簿はIT化され、今では技術者が職工長の職に就いています。しかし頑なに伝統を守っている工程もあります。絵付け師は先祖伝来のノウハウを伝承し、現在も線模様を平筆で描いています。製磁業は永年の知識と経験に裏打ちされたギルド的な伝統手工芸産業であります。



装飾様式の変貌

退屈は、画一的な毎日から生まれる。

ファッションの流行とは、変わること、がすべてです。同じスタイルばかりの流行は飽きられ、また新しい流行がもたらされます。

テーブルウエアにも女性の装いと同様流行がありますが、幸運なことは食卓で過ごす時間が長くないことです。おかげでテーブルウエアの流行は、ファッションほど移り変わりが早くありません。

装飾様式一般の流行は、バロック調と古典主義調の間を常に揺れ動いている、と言う変遷があります。特に磁器ではその変遷が特に顕著です。ルイ16世紀と第1帝政時代の古典主義は、ルイ15世のバロック様式流行の後に訪れました。1860年代の無駄を排した簡素化様式は、王政復古の過剰装飾様式の後に訪れました。

ダヴィッド・アビランドが作成した最初のカタログには、彩色の線文様と金色の縞模様で飾られたシンプルなシェイプが載っています。「強烈な色調による装飾は、イギリスの霧に彩りを添えるためである。」(モスローズ)

1872年頃、シャルル・アビランドは刷新の必要性を感じ、パリへ行き、セーブルで働いている彫版絵師のブラックモンと出会います。

印象派の画家グループに属していた彼の個展は、当時人気でした。シャルル・アビランドは新しいものへの偏見を持たない耽美主義者でした。その彼はブラックモンを信頼し、花、風景あるいは人物等で装飾したファイアンス壷を製作していたオートウイユ工房の運営を彼に任せました。

シャルルとブラックモンを中心としたチームは絶賛されます。光を描く印象派と日本趣味的な自由配置の技法を取り込んだ色付け様式を創りあげました。オートウイユの工房は、リモージュ磁器デザインの先端を走り、他の工房へそのデザインを広げることを目的としていました。磁器は白く艶のある素材で、完璧に仕上げると素材自体美しいものですが、加飾するためにはいくつかの条件に制約があります。まず装飾は、柔らかな色調漸移により素材の持つ白さを引き立たせなければならず、コントラストにより冷たさが強調されてしまうような強烈な色を使うことは避けなければいけませんでした。


セーヴルで働いていたブラックモンはこの素材を熟知しており、彼が手がけた装飾は、その軽さ、色調のぼかしや金の塗着により、いつも白色がきれいに透けて見えていました。

彼を近くで見習った絵師達は、自分の技術にマッチした装飾に飽くことなく取り組み続け、パリディナーセット、ダムーズの「花」、ギラルダンの「パリの花」、ブラックマンの「花およびリボン」等数々の名品を作り出し、フランスや外国でアビランドの名声を高めました。


1880年の装飾様式は、古典主義回帰(Vieux Paris)が出現する1900年ごろまで続いた。

「ビヴォアンヌ」や「フランスの城」等、スザンヌ・ラリックのデザインは若く新鮮でした。またジャン・デュフィは非常に強烈で頑健な楽しさがあり、二人共にシンプルなシェイプを引き立てています。スザンヌ・ラリックの上品でフェミニンなデザインは、「Paquerettes(ヒナギク)」とも呼ばれています。パトリ=ビエ婦人も同じ様式で表現されています。

アビランドには「ダムーズ」、「東インド会社」、「ルヴェシエンヌ」、「ヴィユ・パリ」、「緑の木」等古典派の名作が残っております。またそれら古典の研究も続け、それをリファインした作品も手がけています。

1979年、昔のファイアンスから着想を得た8角形の作品は、「ヴィユ・ルーアン」様式の復刻版「Pamplemouse(グレープフルーツ)」と共に大好評です。

今日、アビランドは「イマリ」(1985年)、「マリ・アントワネット」(1986年)等、セーブル様式から着想を得たピンクとグリーンの色鮮やかな古典様式の名作の復刻を続けています。

「Arbre de vie(生命の木)」「Mosaique bleu」等ペルシア、インド等の東洋の織物やモザイク模様からヒントを得たもの、あるいは「Moire」、「Laque marco Polo(クリストフル作1986年)」等高貴な素材からそれぞれヒントを得て製作されたものなど、洗練された現代的な作品ラインを発表し革新を続けています。

それぞれの時代で最も才能のあるクリエータに囲まれ、時代から着想を得て、アビランドは磁器という高貴な素材をより生き生きとより時代に即したものへ変えてゆき、フランスの装飾芸術の最前線へ、大胆な創作を通して、積極的に参加しています。


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